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円高はなぜ止まらないのか?

リフレ派も、経済学界ではほぼ壊滅したが、稲葉振一郎氏のような素人や政治家の世界ではまだ生き残っているようだ。こういう宗教的信念をもっている半可通を説得するのは一番むずかしい。「日銀がマネーをばらまけばインフレになる」とか「円安になる」というのは、一見わかりやすいからだ。

現在のような流動性の罠では、中央銀行がいくら通貨を供給してもインフレにならないことは、他ならぬクルーグマンが強調しているところだ。これはアメリカのQE2の経験でも明らかで、バーナンキも認めているので、さすがのリフレ派もいわなくなった。

ところが、今度は「円高は日銀が通貨を十分供給しないからだ」という話が出てきた。高橋洋一氏は「円・ドルレートの動きは、日米のマネタリーベースの比によって、90%程度も説明できる」というのだが、本当だろうか。彼のグラフは都合のいい部分だけ切り取っているので、ここ25年の動きを示す読売新聞の吉田恒氏のグラフをみてみよう。

ご覧のように、日米のマネタリーベース(ベースマネー)の比とドル円レートの相関は、ないとはいえないが強いともいえない。特に2002~6年の量的緩和の時期は、日銀が激しくマネタリーベースをふくらませたが、円は逆に強くなった。最近はFRBがQE2でマネタリーベースを激増させてドルが弱くなっているが、相関はそれほど強くない。マネタリーベースだけで決まるなら、1ドル=50円台になっていてもいいはずだ。

こういう乖離が生じる理由は簡単である。貨幣の流通量は通貨供給(マネタリーベース)だけで決まるのではなく、経済学の教科書に書いてある通り、資金需要と供給が一致するように金利が決まるからだ。金利がゼロではない1980年代のような状況なら、均衡は内点解になるので、金利を下げてマネタリーベースを増やせばインフレが起き、円が弱くなる。しかしゼロ金利状態というのはコーナー解なので、日銀がいくら通貨供給を増やしても資金需要を作り出すことができない以上、インフレにはならず、円高も止まらない。

・・・といっても稲葉氏のような「人文系ヘタレ」(と自称している)にはわからないだろうから、超わかりやすくいうと、バナナが貴重品だったときには、バナナの供給を増やせば流通量が増えるが、バナナが余って価格がゼロになると、それ以上バナナを供給しても売れ残って腐るだけだ。貨幣も一つの商品だから、超過供給で価格(金利)がゼロになったら、それ以上ふやしても「ブタ積み」になるだけで意味がないのだ。わかるかな?

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